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原子の解像度でわかるタンパク質の構造と機能―タンパク質のX線結晶構造解析―(5月19日)

プログラム担当研究室

 タンパク質や核酸分子は適切な立体構造をとることで機能を発現します。分子の構造はその機能と密接な関係があり、タンパク質の働きを構造から明らかにする学問が構造生物学です。X線結晶構造解析は構造生物学の手法の1つで、取り扱う分子の大きさに制限がないこと、原子の解像度で構造を決定できるという特徴があります。X線結晶構造解析法、X線溶液散乱法(SAXS)、核磁気共鳴法(NMR)、分子動力学シミュレーションなどを組み合わせた複合的な構造研究によって、タンパク質の構造と機能をより詳細に知ることが出来ます。本講座では、X線結晶構造解析に焦点を当て、研究室のスタッフ・大学院生と交流しながら、タンパク質の結晶化の観察やデータ解析などを体験します。また、X線回折実験室を見学します。具体的には以下の内容を予定しています。

タンパク質の結晶化

 X線結晶構造解析法でタンパク質の立体構造を決定するためには、目的タンパク質を調製し、その結晶が必要です。なぜでしょうか?
 本講座では、タンパク質の結晶を実体顕微鏡で観察します。

X線回折実験室の見学

 本専攻内に設置されている4台のX線発生装置(FR-D、UltraX)、6台の二次元回折計(R-AXIS IV++)、X線溶液散乱装置(SAXS-Yokohama)を見学し、X線実験の概要を知ってもらいます。

データ解析とタンパク質構造の構築

 X線実験からはタンパク質結晶の電子密度と呼ばれる電子分布に関する情報が得られます。電子密度の中心に原子が存在すると考えれば分子構造を組み立てることが出来ます。つまりタンパク質のX線結晶構造解析は、タンパク質の電子密度からタンパク質分子の構造を立体的に組み立てることです。そして立体構造からそのタンパク質が担う生命現象の仕組みを明らかにすることが出来ます。本講座では、コンピュータグラフィックを用いて、実際に電子密度からタンパク質の構造を立体的に組み立てます。