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植物の有用物質生産メカニズムを理解する−トランスクリプトーム解析に基づいた遺伝子機能の同定−(6月23日)

プログラム担当研究室

 植物は二次代謝産物と呼ばれる様々な天然有機化合物(フラボノイド、アルカロイド、テルペノイド等)を合成する能力を持っています。その化学構造は極めて多岐にわたり、様々な生理活性を有することから、医薬品原料や香料、染料、機能性食品素材、工業原料などに利用されてきました。植物全体でその数は20万種にもおよぶといわれています。これらの化合物の生合成に関わる遺伝子を同定することは重要な研究テーマです。
 植物でも2000年にシロイヌナズナのゲノム解読が完了し、他にも穀物や果樹を含む多くの植物種のゲノム配列が解読されています。ゲノム配列データに基づいて、様々な解析ツールや変異体リソースが発展し、トランスクリプトームやメタボロームを利用した包括的な研究が進められてきています。
今回の研究体験では、二次代謝産物の中でも最も研究の進んでいる化合物の一つであるフラボノイド(アントシアニン、フラボノール等)の生合成系をモデルにして、トランスクリプトームに基づいた植物の有用物質生産に関わる遺伝子の同定の一端に触れてみたいと思います。

遺伝子の発現レベルを調べてみよう

 遺伝子の発現レベルを調べる方法の中から、リアルタイムPCR法を体験して頂きます。PCRとはDNAの特定の領域を選択的に増幅させる方法です。PCR法の中でも、リアルタイムPCRは定量的な遺伝子発現解析によく使われる手法で、PCR増幅産物をリアルタイムでモニターし解析するため、従来のPCR法に比べて定量性に優れています。


図1 リアルタイムPCR機

公開データベースを利用して、遺伝子の機能推定を行ってみよう

 フラボノイドのような二次代謝産物はその生合成に関わる遺伝子が協調的に発現することが知られています。このことは裏返せば、協調的に発現する(すなわち発現様式の似ている)遺伝子群は同じ化合物の生合成に関与している可能性が高いという事を示唆しています。DNAマイクロアレイによる遺伝子発現データベースは公開されており、さらには各遺伝子間の発現相関係数(それぞれの遺伝子がどの程度協調して発現しているかを示す)もデータベースとして公開されています。既に同定されているフラボノイド生合成系遺伝子を使って、遺伝子間の発現相関係数から、新しいフラボノイド生合成系遺伝子を探してみましょう。


図2 公開データベースを利用した遺伝子の機能推定の概念図

植物の変異体を見てみよう

 モデル植物であるシロイヌナズナは変異体のリソースが充実し、データベース化されています。ある一つの遺伝子が機能しなくなったことで、種子の色や、葉のかたちや色が大きく変わることもあります。その変異体コレクションを見てみましょう。


図3 種子の色が変わった変異体