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シンポジウム&領域会議

エピゲノム研究会国際シンポジウムの報告。



2011年1月29日に横浜市にあるはまぎんホール・ヴィアマーレにて、新学術領域研究「天然変性タンパク質」共催 構造エピゲノム研究会 国際シンポジウムが開催されました。


今回のシンポジウムの報告をして頂きました。
エピゲノム研究会国際シンポジウムについて

2011年1月29日に、横浜(はまぎんホール・ヴィアマーレ)にて、構造エピゲノム研究会・第1回国際シンポジウムを「天然変性タンパク質」および「遺伝情報場」の両領域の援助を受けて開催した。本シンポジウムにて、「遺伝情報場」では、Jonathan Widom博士 (Northwestern University, USA)、Jeffrey J. Hayes博士 (University of Rochester, USA)、Stefan Dimitrov博士 (INSERM Institut Albert Bonniot, France)、Genevieve Almouzni博士 (Curie Institute, France)、Paul Wade博士 (National Institute of Health, USA)を招聘した。Widom博士は、出芽酵母における全ゲノム領域のヌクレオソームのポジショニング情報の解析結果を報告した。同解析をさらに発展させ、ヒト細胞において分化に伴うヌクレオソームのポジショニング情報の変化の解析も報告した。Hayes博士は、リンカーヒストンH1のDNA結合ドメインの解析結果や、ヌクレオソームリモデリングにおけるヒストンテールの役割についての生化学的解析について報告した。ヒストンテールは代表的な天然変性領域であり、その機能の理解において重要な知見が得られた。Dimitrov博士は、染色体分配に重要な役割を果たすリン酸化酵素Aurora AおよびAurora Bの、細胞分裂期における役割についての解析を報告した。また、Aurora Bを相補するAurora Aの変異体の同定に成功し、これらの機能分担の理解において重要な知見が得られた。Almouzni博士は、HP1のSUMO化が、ペリセントリックヘテロクロマチンへのHP1の局在に重要であることを明らかにした。Wade博士は、S期進行におけるMi-2/NuRDクロマチンリモデリング複合体の機能についての新たな知見を報告した。これらの研究は、染色体の構造と機能発現に関するものが中心であったが、染色体の基本構造を形成しているヒストンをはじめとして、これらの染色体の構造・機能を担う因子群の多くは天然変性領域を有しており、その機能についても重要な議論がなされた。

早稲田大学 胡桃坂仁志


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